幼い頃から譜面と地図が大好きで、学生時代は、早稲田大学のハイソサエティ・オーケストラ部に所属しサックス奏者として活動。 アルバイトで始めたヤマハ音楽財団のポピュラーソングコンテストの仕事で編曲の基礎を学ぶ。 '74年よりフリーの作編曲家として本格的に活動を開始、'77年には沢田研二の「勝手にしやがれ」で日本レコード大賞を受賞。 中島みゆきの「悪女」、五輪真弓の「恋人よ」、渡辺真知子「かもめが飛んだ日」などニューミュージックを代表する作品を次々と手がけていく。
'81年から2年間、アメリカのLAに音楽活動の拠点を置き、そこで出会った最新鋭のデジタル・シンセサイザー「Fairlight CMI」を日本に導入。 コンピュータを使った新しいスタイルのサウンドで、WINK、中山美穂、荻野目洋子、森川由加里など、80年代アイドルの全盛期を築く。 特に筒美京平作曲の編曲を一手に行い、レコード大賞を始め数々の賞を受賞した。
また、華やかにショウアップされたジャニーズ作品も船山基紀のサウンドと言って過言ではない。 80年代の田原俊彦、少年隊に始まり、TOKIO、SMAP、Kinki Kids、嵐、Sexy Zone、A.B.C-Zなど、歴代のジャニーズグループの編曲を数多く掛けてきた。 舞台では、「滝沢革命(滝沢秀明)」「Shock(堂本光一)」「Playzone(少年隊)」など、ジャニーズミュージカルの代表作の音楽制作も担当している。 2015年には、ジャニーズ作品の集大成としてジャニーズのトップアーティスト、近藤真彦の35周年記念アルバムの編曲を手掛けた。
その他の実績として、ディズニーのオフィシャル編曲家としての活動も注目される。 90年代には歴代のディズニー映画の名作から名曲44曲を編曲し、オーケストラの編成でインストルメンタルとして収録、ポニーキャニオン・レコードよりCD発売する。 その作品は、高い評価を受けディズニー・オーケストラコンサートがフジTVで番組化された。 2016年には、全日本吹奏楽コンクールで活躍している現役吹奏楽部の高校生たちが演奏した、ディズニー公認のアルバム「ブラバン・ディズニー」の全曲をプロデュースし、エイベックスよりCD発売。
その他の注目すべき受賞作として、'00年には資生堂ラジオCM 「TAPHY」でACC(全日本CM広告連盟)作曲賞を受賞。 音楽座ミュージカル「アイ・ラブ・坊ちゃん」の作編曲を担当し、第1回読売演劇大賞を受賞する。 2012年には石原裕次郎の名曲をカバーした舘ひろしのアルバム「HIROSHI TACHI sings YUJIRO」でレコード大賞企画賞を受賞。